European Medicines Agency・PRAC,Tysabri(Natalizumab)に伴う進行性多巣性白質脳症(PML)のリスクを最小化するための新たな対策について勧告
無症候時の早期発見および治療が重要であり,高リスク患者に対し,より高頻度のMRIスキャンを考慮すべきであることなど。
European Medicines Agency・PRAC,2型糖尿病治療薬のSGLT2阻害剤による糖尿病性ケトアシドーシスのリスク最小化を勧告
SGLT2阻害剤(canagliflozin,dapagliflozin,empagliflozin)を使用し,急激な体重減少,悪心または嘔吐,過度の口渇などの症状がある患者については,血糖値が高くない場合であってもケトアシドーシスの可能性を考慮すべきであることなど。
安全性情報
後天性血栓性血小板減少性紫斑病に対するCaplacizumab:Phase II比較試験
TITAN Investigators:Peyvandi F.(Fondazione IRCCS Ca’ Granda Ospedale Maggiore Policlinico,Milan/Italy),ほか
N. Engl. J. Med. 374(6)511-522/(2016.2.11)
Caplacizumabは,プラセボと比較して出血傾向の増大に関連した。
CryptoDex Investigators:Beardsley J.(Oxford University Clinical Research Unit,Wellcome Trust Major Overseas Programme Vietnam,Ho Chi Minh City/Vietnam),ほか
N. Engl. J. Med. 374(6)542-554/(2016.2.11)
DexamethasoneによってHIV関連クリプトコッカス髄膜炎患者の死亡率は低下せず,有害事象(感染症,腎イベント,心イベントなど)と障害の頻度もプラセボより高かった。試験は,安全性を理由に中止された。
Snoeys J.(Janssen Research and Development,Beerse/Belgium),ほか
Clin. Pharmacol. Ther. 99(2)224-234/(2016.2)
Simeprevirとritonavir,erythromycin,rifampicinなどCYP3A4やOATPに関与する薬剤との相互作用のシミュレーションにより,CYP3A4による腸および肝臓の飽和状態,OATP1B1/3による肝取り込みの飽和状態によりsimeprevirの非線形薬物動態が説明された。
Thomas F.(Department of Pharmacology,Toulouse/France),ほか
Clin. Pharmacol. Ther. 99(2)235-242/(2016.2)
5-fluorouracil投与後死亡の患者およびその家族を含めDPYD遺伝子型について解析し,新規に8-bp重複(c.168_175dupGAATAATT,p.Phe59Ter)とc.1679T>G(Ile560Ser)の2つのDPYD変異が見られた。
de Vries R.(Janssen Research & Development,Beerse/Belgium),ほか
Br. J. Clin. Pharmacol. 81(2)235-245/(2016.2)
Ibrutinibの経口バイオアベイラビリティは低く,絶食状態で3.9%,グレープフルーツジュース(GFJ)非存在下での標準朝食の30分前の投与では8.4%,GFJ存在下では15.9%であった。
Kim H.-S.(Inje University Busan Paik Hospital,Busan/South Korea),ほか
Br. J. Clin. Pharmacol. 81(2)301-312/(2016.2)
CYP2C19のpoor metabolizerかつCYP3A5*3/*3の遺伝子型の場合,cilostazol+clopidogrelによる抗血小板作用の相乗効果を最大化した。