海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.699　2009年8月20日発行

承認関連情報

FDA／MedWatch（2009.8.14）

米FDA，Rocheの腎移植における免疫抑制剤Cellcept（Mycophenolate Mofetil）治療を行った患者における赤芽球癆（PRCA）について医療専門家に注意喚起，Cellceptの表示の「警告」の項などが改訂

FDA／Public Health Notification（2009.8.13）

米FDA，グルコース以外の糖類を含む治療薬を投与されている患者におけるGDH-PQQ（グルコース脱水素酵素ピロロキノリンキノン）グルコース試験紙の使用について注意喚起，血糖値の検査結果が誤って高くなる可能性があるとして

FDA NEWS RELEASE（2009.8.14）

米FDA，Schering-Plough Corp.のSaphris（Asenapine）錠を承認，成人における統合失調症および双極性I型障害治療用として

安全性情報

Review：薬剤（Methysergide，Ergotamine，Fenfluramine，Dexfenfluramine，Phentermine，Pergolide，Cabergolineなど）誘発性の線維化心臓弁膜症

Bhattacharyya S.（Royal Free Hosp.，London／UK），ほか Lancet（9689）577－585／（2009．8．15）

4価ヒトパピローマウイルス組換えワクチンの認可後の安全性調査：Vaccine Adverse Event Reporting System（VAERS）に報告されたワクチン接種後の有害事象（AEFIs）の解析

Slade B.A.（CDC，Atlanta／USA），ほか JAMA302（7）750－757／（2009．8．19） 死亡を含む様々な有害事象（失神，局所部位反応，めまいなど）がVAERSに報告された。大半の有害事象の頻度は承認前のデータと同等であったが，失神と静脈血栓塞栓イベントでは異なっていた。 ※編集部注：同誌同号p.795にHaugの論説が掲載されています。

Codeine，Ultrarapid-Metabolism遺伝子型（CYP2D6）および手術後の死亡：Codeineが急速にMorphineに変換され，Morphineの毒性で死亡した1症例（小児）の報告

Ciszkowski C.（Univ. Western Ontario，London／Canada），ほか N. Engl. J. Med. 361（8）827－828／（2009．8．20）

薬剤誘発性便秘

Branch R. L.（Univ. Birmingham，Birmingham／UK），ほか Adverse Drug Reaction Bulletin（257）987－990／（2009．8） 便秘を誘発する様々な薬剤（鎮痛薬，抗コリン薬，鎮痙薬，カチオン含有製剤，化学療法剤，降圧薬など）や，便秘を引き起こすメカニズムなどについて記載されている。