海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.739　2010年6月24日発行

承認関連情報

FDA／MedWatch（2010.6.17）

米FDA，「ジェネリックTamiflu」としてインターネットで販売されている，危険性のあるニセのTamiflu製品について消費者に警告 ニセの製品にはTamifluの活性成分oseltamivirは含まれておらず，penicillinと同じ種類の抗生物質であるcloxacillinが含まれていたことなど。

FDA／MedWatch（2010.6.21）

米FDA，Pfizer Inc.の急性骨髄性白血病治療薬Mylotarg（Gemtuzumab Ozogamicin）の米国市場からの撤退を発表 迅速承認後の臨床試験で有効性が示されず，安全性に関する新たな懸念（化学療法単独群に比べ，本剤投与群の患者において多くの死亡が発生）が認められたとして。

FDA NEWS RELEASE（2010.6.17）

米FDA，Sanofi-Aventis SAの進行前立腺がん治療薬Jevtana（Cabazitaxel）を承認，Prednisoneとの併用で

FDA NEWS RELEASE（2010.6.17）

米FDA，Novartis AGのTasigna（Nilotinib）を慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病（Ph+CP-CML）の成人患者向けとして承認（適応拡大）

FDA NEWS RELEASE（2010.6.21）

米FDA，Abbott Labs.のHIV抗原／抗体の両方を検出する初めての分析検査Architect HIV Ag/Ab Combo Assayを承認，成人および小児におけるHIV-1／HIV-2感染の診断補助

安全性情報

Lesson of the Week：原発性高アルドステロン症の診断の遅れ；ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤（Amlodipine，Felodipine）を使用していた3症例の報告

Grasko J.M.（Royal Perth Hosp.，Perth／Australia），ほか Br. Med. J.（7760）1358－1360／（2010．6．19） Amlodipineまたはfelodipine使用中は，アルドステロン：レニン比が原発性高アルドステロン症の診断基準を下回っていたため，誤って本態性高血圧と診断していた。

WarfarinとAmiodaroneの同時投与開始後における早期の薬理作用評価：相互作用の検討

Edwin S.B.（Univ. Michigan，Ann Arbor／USA），ほか J. Clin. Pharmacol. 50（6）693－698／（2010．6） Warfarinとamiodaroneを同時に開始すると，治療早期にwarfarinの薬理作用が強まり，INRが上昇した。

WarfarinとRifampinの併用時にINR値が治療域に達することができなかった1症例（高令者）の報告

Krajewski K.C.（Veterans Affairs Western New York Healthcare System，Buffalo／USA） J. Clin. Pharmacol. 50（6）710－713／（2010．6） 相互作用（rifampinの酵素誘導）により，併用時にwarfarin用量を5倍に増量してもINR値が治療域に達しなかった。