海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.752　2010年9月22日発行

承認関連情報

FDA／MedWatch（2010.9.17）

米FDA，Takeda Pharms. North America Inc.の2型糖尿病治療薬Actos（Pioglitazone）と膀胱癌の関連について安全性評価を開始 現在実施中の10年間の疫学研究からの5年時点でのデータについて，全体として，Actosと膀胱癌リスクに関連は認められなかったが，最も暴露期間が長かった患者および累積用量が多かった患者において膀胱癌リスク増加が認められたこと，現時点で，FDAは本剤が膀胱癌リスクを増加させるとは結論付けていないことなど。

FDA NEWS RELEASE（2010.9.16）

米FDA，Boston Scientific Corp.の心再同期治療除細動器3製品（COGNIS CRT-Dなど）の適応拡大を承認，左脚ブロックのある患者における使用で

安全性情報

全ての腎嚢胞が同様に発生するわけではない：Lithiumの長期使用と関連した腎小嚢胞の1症例の報告

Shah S.（Univ. Wisconsin Sch. Med. and Public Health，Madison／USA），ほか Lancet（9745）1024／（2010．9．18）

Practice：Lesson of the Week；Opioid（Morphine sulphate，Codeine phosphate，Tramadol）誘発の性腺機能低下；2症例の報告

Reddy R.G.（Churchill Hosp.，Oxford／UK），ほか Br. Med. J.（7773）605－606／（2010．9．18）

グレープフルーツジュースはOATP2B1およびCYP3A4の基質であるAliskiren（Rasilez）の血漿濃度を大きく低下させる：健常者11例における無作為化クロスオーバー試験

Tapaninen T.（Univ. Helsinki and Helsinki Univ. Central Hosp.，Helsinki／Finland），ほか Clin. Pharmacol. Ther. 88（3）339－342／（2010．9）

Noscapineによる臨床的に有意なCYP2C阻害：健常者12例におけるオープンラベル試験

Rosenborg S.（Karolinska Univ. Hosp. Huddinge，Stockholm／Sweden），ほか Clin. Pharmacol. Ther. 88（3）343－346／（2010．9） NoscapineはCYP2C9（losartan／代謝物比が4.9倍増加），CYP2C19（omeprazole／代謝物比が3.6倍増加）を顕著に阻害した。

抗てんかん薬の再処方および切り換えとてんかん発作関連イベント：ケース－クロスオーバー研究

Gagne J. J.（Harvard Med. Sch.，Boston／USA），ほか Clin. Pharmacol. Ther. 88（3）347－353／（2010．9） 抗てんかん薬の再処方はてんかん発作関連イベントのリスク上昇と関連していた。

妊娠期間中にZolpidem投与を受けた女性における有害妊娠転帰（低出生体重児，早産，妊娠期間に比して小さい児（SGA），帝王切開など）リスクの増加：Taiwan National Health Insurance Research Dataset（NHIRD）およびbirth-certificate registryからのデータの検討

Wang L.-H.（Taipei Med. Univ.，Taipei／Taiwan），ほか Clin. Pharmacol. Ther. 88（3）369－374／（2010．9）

Methadone関連死のリスクファクターとしてのOPRM1およびCYP2B6の遺伝子変異：レトロスペクティブレビュー

Bunten H.（Bournemouth Univ.，Dorset／UK），ほか Clin. Pharmacol. Ther. 88（3）383－389／（2010．9） OPRM1 A118GおよびCYP2B6＊4，＊9，＊6は死後の血中methadoneが高濃度であることと関連していた。