海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.776　2011年3月24日発行

承認関連情報

EU・European Medicines Agency／PRESS RELEASE（2011.3.18）

European Medicines Agency・CHMP，以下の医薬品などについて承認を勧告，2011年3月会合にて （2011．3．18　ロンドン　DJ・共同） ・Eliquis（apixaban)：Bristol-Myers Squibb／Pfizer EEIG；股関節または膝関節の選択的置換術後の成人患者における静脈血栓塞栓症の予防として。 ・Yellox（bromfenac)：Croma-Pharma GmbH；白内障による水晶体摘出術後の成人における眼炎症の治療用として。 ・Zoely，IOA（nomegestrol acetate／estradiol)：Merck Serono Europe Ltd，N.V. Organon；経口避妊薬として。 ・Cinryze（C1 inhibitor,human)：ViroPharma SPRL；C1阻害因子欠乏症患者における血管浮腫発作の治療および予防用のオーファンドラッグとして。 ・Herceptin（trastuzumab)：Roche Registration Ltd；HER2陽性初期乳癌患者に対するdoxorubicinおよびcyclophosphamideによる補助化学療法後のpaclitaxelまたはdocetaxelの補助化学療法の併用療法として，またはdocetaxelおよびcarboplatinの補助化学療法の併用療法として（適応拡大）。 ・Lucentis（ranibizumab)：Novartis Europharm Ltd；網膜静脈閉塞症続発性の黄斑浮腫による視力障害の治療用として（適応拡大）。 ・Remicade（infliximab)：Janssen Biologics B.V.；中等度～重度の活動症状を呈する重症クローン病患者に対して（適応拡大）。 ・Revatio（sildenafil)：Pfizer Ltd；肺動脈高血圧症の1～17才の小児に対して（オーファンドラッグ）（適応拡大）。

安全性情報

Case Records of the Massachusetts General Hospital：潮紅と低血圧を呈する37才の男性；1症例の報告

Murali M. R.（Massachusetts General Hosp.，Boston／USA），ほか N. Engl. J. Med.364（12）1155－1165／（2011．3．24） 患者はaspirin誘発のアナフィラキシーによる無痛性全身性肥満細胞症と診断された。

Warfarinとクランベリージュース（Mr. Pure Cranberry Juice Cocktail）の相互作用（INR上昇）：1症例の報告

Hamann G.L.（Regional Med. Cen. at Memphis，Memphis／USA），ほか Ann. Pharmacother.45（3）e17／（2011．3）

サルコイドーシス患者におけるAzathioprine誘発の発熱：1症例の報告

McBane S.（Univ. California，San Diego／USA），ほか Ann. Pharmacother.45（3）e19／（2011．3）

非核酸逆転写酵素阻害剤ベース，プロテアーゼ阻害剤ベース，Raltegravirベースの抗レトロウイルスレジメンで治療を受けている患者における臨床的に有意な薬物－薬物相互作用の予測因子：横断研究

Patel N.（Albany Coll. Pharmacy and Health Sci.，Albany／USA），ほか Ann. Pharmacother.45（3）317－324／（2011．3） 5種類以上の非抗レトロウイルス薬の使用，またはraltegravirベースではない抗レトロウイルスレジメンで治療を受けている場合，臨床的に有意な薬物－薬物相互作用のリスクが上昇した。

Ketoprofenが誘発した可能性のある非アルコール性脂肪肝および非アルコール性脂肪性肝炎：1症例の報告

Famularo G.（San Camillo Hosp.，Rome／Italy），ほか Ann. Pharmacother.45（3）423／（2011．3）

新規胃内滞留型（gastric-retentive）徐放性Gabapentinの薬物動態：用量漸増や食事の影響など：オープンラベル無作為化クロスオーバー試験

Chen C.（Depomed，Menlo Park／USA），ほか J. Clin. Pharmacol. 51（3）346－358／（2011．3） 用量漸増によりgabapentinのCmaxおよびAUCは増大し，満腹状態および食事中の脂肪含量の増加によりgabapentinのtmaxは延長し，CmaxおよびAUCは増大した。

P糖タンパクおよびCYP3A4阻害剤であるItraconazole（Sporanox）はAliskiren（Rasilez）の血漿中濃度を顕著に上昇させ，レニン阻害効果を増強する：無作為化クロスオーバー試験

Tapaninen T.（Univ. Helsinki and Helsinki Univ. Central Hosp.，Helsinki／Finland），ほか J. Clin. Pharmacol. 51（3）359－367／（2011．3）

Paroxetineとの薬物動態学的相互作用におけるMetoprolol速放錠および徐放錠（Toprol XL）の影響：オープンラベル無作為化クロスオーバー試験

Stout S.M.（Univ. Michigan Coll. Pharmacy，Ann Arbor／USA），ほか J. Clin. Pharmacol. 51（3）389－396／（2011．3） Paroxetineとmetoprolol速放錠，徐放錠いずれの併用によってもSおよびR metoprololのAUCは増加した。

Vitamin C含有飲料（Vita500）およびコーラ（Coca-Cola）との同時摂取によるItraconazole（Sporanox）および活性代謝物7-Hydroxyitraconazoleの経口バイオアベイラビリティ増加：オープンラベル無作為化クロスオーバー試験

Bae S.K.（Inje Univ. Coll. Med.，Busan／South Korea），ほか J. Clin. Pharmacol. 51（3）444－451／（2011．3）