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海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報(速報)

No.833 2012年5月31日発行

承認関連情報


FDA/MedWatch(2012.5.23)
米FDA,最近回収されたHospira Inc.のHydromorphoneのプレフィルドカートリッジCarpujectに続き,15製品280ロットにおいて製造上の問題で過剰充填の恐れがあると注意喚起
医師に対して,患者への投与前に目視での内容量の確認を行うようアドバイスしていることなど。

FDA NEWS RELEASE(2012.5.29)
米FDA,Teva Pharm. Industries Ltd.の注意欠陥多動性障害(ADHD)治療薬Adderallの偽造製品について消費者に警告
これら偽造製品にtramadolおよびacetaminophen(paracetamol)が含まれていることが判明。

European Medicines Agency/News and press release archive(2012.5.25)
European Medicines Agency・CHMP,以下の医薬品などについて承認を勧告,2012年5月会合にて
・Bretaris Genuair/Eklira Genuair(aclidinium bromide):Almirall S.A.;慢性閉塞性肺疾患患者における症状軽減のための気管支拡張用の維持療法として。
・Fycompa(perampanel):Eisai Europe Ltd;12歳以上のてんかん患者を対象とした二次性全般化発作を伴うまたは伴わない部分発作起始の補助療法として。
・Inlyta(axitinib):Pfizer Ltd;sunitinibまたはcytokineによる治療に失敗した成人の進行腎細胞癌に対して。
・Jentadueto(linagliptin/metformin hydrochloride):Boehringer Ingelheim International GmbH;成人の2型糖尿病に対して。血糖管理改善のため,食事療法および運動療法の補助として。
・Kalydeco(ivacaftor):Vertex Pharmaceuticals (U.K.) Ltd;CFTR遺伝子にG551D変異のある6歳以上の嚢胞性線維症に対して。
・Novothirteen(catridecacog):Novo Nordisk A/S.;6歳以上の先天性第XIIIA因子欠乏症患者を対象とした出血の長期予防として。
・Osseor /Protelos(strontium ranelate):Les Laboratoires Servier;骨折リスクが増加した男性における骨粗鬆症の治療として(適応拡大)。
・Votrient(pazopanib):Glaxo Group Ltd;転移性疾患への化学療法をすでに受けた,または(ネオ)アジュバント療法後12ヵ月以内に進行した成人の進行軟部肉腫に対して(適応拡大)。
・Zonegran(zonisamide):Eisai Ltd;新規に診断された成人のてんかん患者を対象とした二次性全般化発作を伴うまたは伴わない部分発作に対する単剤療法として(適応拡大)。


安全性情報


Fluoroquinolone(Ciprofloxacin,Levofloxacinなど)誘発性肝障害:3症例(高齢者を含む)の報告と文献レビュー
Licata A.(Universita di Palermo,Palermo/Italy),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)525-532/(2012.5)

進行した頭頚部扁平上皮癌に対する抗上皮増殖因子受容体療法:メタアナリシス
Zhang S.(Zhejiang Univ.,Hangzhou/China),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)561-569/(2012.5)
抗上皮増殖因子受容体療法(モノクローナル抗体,チロシンキナーゼ阻害薬)中は,発疹や消化器反応(下痢,食欲不振など)を注意深く監視すべきである。

成人の腎移植後のTacrolimus必要用量に及ぼす年齢,性別,BMI,遺伝子および体重ベースのSteroid(Methylprednisolone,Prednisone)用量の影響:患者450例における多変量解析
Stratta P.(Amedeo Avogadro Univ.,Novara/Italy),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)671-680/(2012.5)
Tacrolimusのslow metabolizersとなるリスク因子として,男性,>60歳,BMI≧25,C型肝炎ウイルス陽性,低用量のsteroid(<0.06mg/kg)が特定された。これらに対してはtacrolimus用量を低くする必要がある。

Fluconazole(Diflucan)はZafirlukast(Accolate)の血漿中濃度を増加させるがCYP3A4阻害剤Itraconazole(Sporanox)は増加させない:無作為化クロスオーバー試験
Karonen T.(Helsinki Univ. Central Hosp.,Helsinki/Finland),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)681-688/(2012.5)

HIVおよび結核に重感染した患者におけるEfavirenzクリアランスに及ぼす結核治療の影響(Rifampicinを含む結核治療との併用によるEfavirenzのみかけのクリアランス低下):無作為化試験
Gengiah T. N.(Univ. KwaZulu-Natal,Durban/South Africa),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)689-695/(2012.5)

Enoxaparinを投与された腎機能障害患者における大出血のリスク増加:メタアナリシス
Hoffmann P.(Ulm Univ.,Ulm/Germany),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)757-765/(2012.5)

薬物有害反応の原因としての薬物相互作用の重要性:セロトニン再取り込み阻害剤に関するフランスでのファーマコビジランス研究
Montastruc F.(Universite de Toulouse,Toulouse/France),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)767-775/(2012.5)
セロトニン再取り込み阻害剤(SRIs)による薬物有害反応(ADRs)の約40%が薬物相互作用(DDIs)と関連していた。SRIsは,主に向精神薬(抗精神病薬,benzodiazepines等),抗血栓薬(ビタミンK拮抗薬,抗血小板薬等),利尿薬およびアンジオテンシンII拮抗薬と相互作用していた。DDIsによるADRs(出血,混乱,転倒,低ナトリウム血症,セロトニン症候群等)に最も多く関与していた抗うつ剤はescitalopram,fluoxetine,citalopramであった。

一般的に使用される向精神薬は下部尿路症状に関連しているか?:Boston Area Community Health(BACH)Survey
Hall S. A.(New England Res. Inst.,Watertown/USA),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)783-791/(2012.5)
非定型抗精神病薬は女性の下部尿路症状の罹患率増加に関連していたが,SSRIsは関連していなかった。

薬剤誘発の免疫性血小板減少症:Berlin Case-Control Surveillance Study(FAKOS)の結果
Garbe E.(Charite-Universitatsmedizin Berlin,Berlin/Germany),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)821-832/(2012.5)
Tirofiban,abciximab,trimethoprim/sulphamethoxazole,gentamicin,triamterene/hydrochlorothiazide,drospirenone/ethinylestradiol,influenza vaccineなどにおいて免疫性血小板減少症のリスクが増加していた。

新たに多発性骨髄腫と診断された患者におけるLenalidomide誘発の肝内胆汁うっ滞:2症例の報告
Jena R.K.(Med. Coll. and Hosp.,Cuttack/India),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)881-884/(2012.5)

FlucloxacillinとQuinidineの薬物相互作用(Quinidineの血漿中濃度低下):1症例の報告
Comuth W. J.(Univ. Med. Cen.,Utrecht/Netherlands),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)891-893/(2012.5)

Adalimumab誘発の自己免疫性肝炎:Abataceptへの切り替えが成功した1症例の報告
Grasland A.(Univ. Paris VII,Paris/France),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)895-898/(2012.5)

Sugammadex(Bridion)の予期せぬ副作用(低血圧)の疑い:1症例の報告
Kokki M.(Univ. Eastern Finland,Kuopio/Finland),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 68(5)899-900/(2012.5)

 

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