海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.864　2013年1月10日発行

承認関連情報

FDA／MedWatch（2012.12.19）

米FDA，“WOW”として再表示／販売されているダイエタリーサプリメントReumofan Plusについて有害な可能性があるとして警告 処方箋薬成分（dexamethasone，diclofenac sodium，methocarbamol）の含有が確認されたことなど。

FDA NEWS RELEASE（2012.12.28）

米FDA，Bristol-Myers Squibb Co.およびPfizer Inc.の抗凝固剤Eliquis（Apixaban）を承認，心房細動患者における脳卒中と全身性塞栓症のリスク軽減で

FDA NEWS RELEASE（2012.12.31）

米FDA，Johnson & JohnsonのSirturo（Bedaquiline）を承認，成人における多剤耐性結核に対して他の治療薬との併用で

FDA NEWS RELEASE（2012.12.31）

米FDA，Salix Pharms. Ltd.のFulyzaq（Crofelemer）を承認，抗レトロウイルス剤で治療されているHIV／AIDS患者における非感染性下痢の緩和で

安全性情報

薬剤誘発の生命を脅かす血清カリウム異常：臨床シグナルからのファーマコビジランスプログラムにより検出されたデータを用いたプロスペクティブ研究

Ramirez E.（Universidad Autonoma de Madrid，Madrid／Spain），ほか Eur. J. Clin. Pharmacol. 69（1）97－110／（2013．1） 高カリウム血症を引き起こす薬剤（risedronate，doxazosin）および低カリウム血症を引き起こす薬剤（acyclovir，teicoplanin，cefepime，meropenem，dexketoprofen colistimethate）が特定されたことなど。

集中治療室における薬物有害反応の評価：レトロスペクティブ研究

Park S.（Samsung Med. Cen.，Seoul／South Korea），ほか Eur. J. Clin. Pharmacol. 69（1）119－131／（2013．1） 薬物有害反応の最も多い関与薬剤はamphotericin Bであり，最も多い臨床所見は血液学的反応であったことなど。

Pico-Salax (Sodium Picosulfate／Magnesium Citrate)と痙攣

Canadian Adverse Reaction Newsletter（Volume 23，Issue 1，Jan. 2013／6pp） 2012年6月30日時点で，Health CanadaはPico-Salaxとの関連が疑われる痙攣の報告11件を受け取った。このうち5例は低ナトリウム血症を発症した。医療専門家はPico-Salaxおよびsodium picosulfate／magnesium citrateを含有するその他の製品の使用による本リスクに留意することなどについて記載。

悪性症候群と関係しない横紋筋融解症とRisperidone

Canadian Adverse Reaction Newsletter（Volume 23，Issue 1，Jan. 2013／6pp） 2012年6月30日時点で，Health Canadaはrisperidoneとの関連が疑われる，悪性症候群と関係しない横紋筋融解症の報告5件（16歳の1例を含む）を受け取った。このうち4例はpositive dechallenge（薬剤中断または減量後の有害反応の軽減）がみられた。Health Canadaは現在，製造業者と共に製品ラベルの改訂に取り組んでいることなどについて記載。

Docetaxelと重篤な呼吸関連有害反応

Canadian Adverse Reaction Newsletter（Volume 23，Issue 1，Jan. 2013／6pp） 2012年7月31日時点で，Health Canadaはdocetaxelとの関連が疑われる呼吸関連有害反応（肺臓炎，間質性肺疾患，肺浸潤，呼吸不全）の報告31件を受け取った。9例において致死的転帰が報告された。docetaxel（Taxotere）の製品モノグラフが肺毒性の可能性に関して最近改訂されたことなどについて記載。

Case Presentation：ピーナッツ油含有点耳液との関連が疑われるアナフィラキシー

Canadian Adverse Reaction Newsletter（Volume 23，Issue 1，Jan. 2013／6pp） Health Canadaは，耳垢を取るためのCerumol点耳液（ピーナッツ油含有）投与後にアナフィラキシー反応が発症した女児1例（7歳）の報告を受けた。症例はピーナッツアレルギーがあったことなどについて記載。