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海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報(速報)

No.910 2013年12月5日発行

承認関連情報


FDA/MedWatch(2013.12.1)
IQ Formulations,ダイエタリーサプリメントHYDRAVAX 45カプセルボトルの全ロットを自主回収
1ロットのサンプル分析で未申告の利尿剤含有が判明したことなど。

FDA/MedWatch(2013.12.3)
米FDA,Philips Healthcareの自動体外式除細動器(AED)HeartStartの一部製品が,電気部品の故障により除細動ショックを与え損ねる可能性について通知


安全性情報


初回経皮的冠動脈インターベンションを目的とした救急搬送中のBivalirudin投与開始:無作為化オープンラベル試験
EUROMAX Investigators:Steg P.G.(Assistance Publique–Hopitaux de Paris,Paris/France),ほか
N. Engl. J. Med. 369(23)2207-2217/(2013.12.5)
Bivalirudin群では,対照群(未分画heparinまたはenoxaparin,任意で糖蛋白IIb/IIIa阻害薬を使用)と比較して,急性ステント血栓症が増加した。
※編集部注:同誌同号p.2263にMehtaの論説が掲載されています。

Ciprofloxacinと関連したSIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群):1症例(高齢者)の報告
Babar S.M.(East Carolina Univ.,Greenville/USA)
Ann. Pharmacother. 47(10)1359-1363/(2013.10)

Dabigatran投与を受けている患者における電気的除細動後の急性虚血性脳卒中:1症例(高齢者)の報告
Faust A.C.(Texas Health Presbyterian Hosp. Dallas,Dallas/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(10)1368-1371/(2013.10)

メディケア受益者におけるWarfarinとOseltamivirの併用が起因した出血:レトロスペクティブコホート研究
Mosholder A. D.(FDA,Silver Spring/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1420-1428/(2013.11)
Warfarin とtrimethoprim–sulfamethoxazoleとの併用で出血(胃腸出血,頭蓋内出血,鼻出血,血尿)のリスクが増加した。

HIV陽性患者での抗レトロウイルス剤(ARV)が及ぼす多剤投与下の相互作用のリスクと年齢の関連性:横断研究
Tseng A.(Toronto General Hosp.,Toronto/Canada),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1429-1439/(2013.11)
高齢(50歳以上)患者では,非ARV剤(特に循環器官用薬)の処方数が多くなるため,若年(50歳未満)患者よりも薬物相互作用のリスクが高くなった。

新しい経口抗凝固剤(Dabigatran,RivaroxabanおよびApixaban)の薬物動態学的および薬力学的相互作用:心房細動患者における意義;文献検索に基づくレビュー
Hellwig T.(South Dakota State Univ.,Sioux Falls/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1478-1487/(2013.11)
これらの薬剤はP糖タンパクを介在した吸収・排泄やCYPによる代謝の影響を受けるため,それらの機能に関連する薬剤には留意し,抗血小板剤やNSAIDsとの併用は避けるべきである。

Tofacitinib:関節リウマチ治療のための初のJanus Kinase(JAK)阻害剤;文献検索に基づくレビュー
Vyas D.(Univ. the Pacific,Stockton/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1524-1531/(2013.11)
Tofacitinibは感染症(肺炎,蜂巣炎,帯状疱疹,尿路感染など)および悪性腫瘍に関連していた。

Ponatinib:慢性骨髄性白血病およびフィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ芽球性白血病の治療のための新しいチロシンキナーゼ阻害剤;文献検索に基づくレビュー
Shamroe C. L.(Louisiana State Univ. Health,Shreveport/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1540-1546/(2013.11)
Ponatinibによる重度の中毒として骨髄抑制,肝毒性,膵炎および動脈血栓症などが認められた。

Azithromycinによる不整脈誘発(QT間隔延長,トルサード ド ポアント)および心血管死:文献検索に基づくレビュー
Howard P.A.(Univ. Kansas Med. Cen.,Kansas City/USA)
Ann. Pharmacother. 47(11)1547-1551/(2013.11)

抗けいれん剤過敏症症候群患者における治療抵抗性てんかん重積状態に対するKetamine持続静注:1症例の報告
Esaian D.(New York Univ. Langone Med. Cen.,New York/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1569-1576/(2013.11)
本症例は,高用量propofolおよびmidazolamを含む多剤の抗てんかん剤(AEDs)を開始後,propofolによる低血圧およびmidazolamによるてんかん発作のコントロール不良が起こり,pentobarbitalと多剤のAEDsへ移行し,トランスアミナーゼ値上昇を伴う抗けいれん剤過敏症症候群を合併した。

Metoclopramide静注後の持続性低血圧:1症例の初めての報告
Nguyen T.T.(Univ. Illinois Hosp. Health Sci. System,Chicago/USA),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1577-1580/(2013.11)

薬剤師によるMetformin処方後の異常膣出血:その後に複雑型子宮内膜増殖症が検出された1症例の報告
Lyster R.L.(Univ. Alberta,Edmonton/Canada),ほか
Ann. Pharmacother. 47(11)1581-1583/(2013.11)

pioglitazoneのリスク-ベネフィットレビュー
Medicines Safety Update(Australian Prescriber Volume 36,Number 6,Dec. 2013;p.206-209)
最近完了した豪TGAによるpioglitazone(Actosおよびジェネリック薬)のレビューで,本剤の長期的なリスク-ベネフィットバランスは良好であることが示された。2013年9月1日までに,TGAは本剤に関連した有害事象報告を212件受けていること(心不全,浮腫,体重増加,膀胱癌[11件]),PROactive試験において,本剤を2年間使用した後に膀胱癌が40%増加する可能性が示されたことなどについて記載。

5αリダクターゼ阻害剤と悪性度の高い前立腺癌のリスク
Medicines Safety Update(Australian Prescriber Volume 36,Number 6,Dec. 2013;p.206-209)
5αリダクターゼ阻害剤(5ARI)finasterideおよびdutasterideの製品情報に悪性度の高い前立腺癌のリスクについての新たな警告が追加された。TGAは米FDAによる2つの大規模試験(REDUCE試験,PCPT試験)の評価のレビューを行った。それぞれの試験の詳細,TGAで登録されている2つの5ARI(finasteride[Proscar,Propecia],dutasteride[Avodart,Duodart])などについて記載。

duloxetineとセロトニン症候群
Medicines Safety Update(Australian Prescriber Volume 36,Number 6,Dec. 2013;p.206-209)
2013年9月1日までに,TGAはduloxetineを使用している患者におけるセロトニン症候群の31件の報告を受けている。10件はfentanyl,amitriptyline,oxycodone,alfentanil,fluoxetine,dexamphetamine,tramadol,mirtazapine,ziprasidoneなどの他の被疑薬が存在し,21件はduloxetine(Cymbaltaおよびジェネリック)が唯一の被疑薬であった。本リスク低減のため,他のセロトニン作動薬(SSRI,三環系抗うつ薬,opioids,tryptophan,St John's wortなど)とは注意して併用すべきである。本剤とモノアミン酸化酵素阻害薬(moclobemideなど)との併用は禁忌であることなどについて記載。

minocyclineと頭蓋内圧亢進症
Medicines Safety Update(Australian Prescriber Volume 36,Number 6,Dec. 2013;p.206-209)
TGAはminocyclineで治療している患者における良性頭蓋内圧亢進症の可能性を考慮するよう医療専門家に注意喚起している。1981年~2013年9月1日にTGAはminocycline治療患者における良性頭蓋内圧亢進症の43件の報告を受けている。このうち39件はminocyclineが唯一の被疑薬である。本剤とtetracyclinesおよびvitamin Aまたはretinoids(isotretinoinなど)の併用は禁忌であることなどについて記載。

 

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