Canadian Drug Safety and Effectiveness Research Network (CDSERN):Fralick M.(Univ. Toronto,Toronto/Canada),ほか
BMJ(7981)12/(2014.11.1)
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)またはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARBs)を服用している高齢患者において,co-trimoxazoleは突然死のリスク上昇に関連していた。
※編集部注:同誌同号p.10にEtminanらの論説が掲載されています。
授乳と片頭痛治療薬:文献およびデータベースに基づくレビュー
Davanzo R.(IRCCS“BurloGarofolo”,Trieste/Italy),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 70(11)1313-1324/(2014.11)
授乳中禁忌となる薬剤は,高用量acetylsalicylic acid,atenolol,nadolol,cinnarizine,flunarizine,ergotamine,methysergide,pizotifenである。
Zhou L.(Central South Univ.,Changsha/China),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 70(11)1333-1338/(2014.11)
フラビン含有モノオキシゲナーゼ3(FMO3)の機能低下型変異ホモ接合体保有者では,itoprideの経口クリアランスが低下し,血漿濃度が著しく増加した。
Soussan C.(Universite de Toulouse,Toulouse/France),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 70(11)1361-1366/(2014.11)
授乳中の乳児における有害反応の1/3以上は中枢神経系に作用する薬剤(主に抗てんかん薬,opioid鎮痛薬,benzodiazepines)によるものであり,またketoprofenおよびhydroxyzineなども有害反応に関与する可能性があった。さらに授乳中の使用を避けるべきpseudoephedrineなどの特定の薬剤についても有害反応への関与が報告されていた。
病院における薬剤の適応外使用の転帰:多施設プロスペクティブ研究(高齢者を含む)
Danes I.(Universitat Autonoma de Barcelona,Barcelona/Spain),ほか
Eur. J. Clin. Pharmacol. 70(11)1385-1393/(2014.11)
Rituximab,botulinum toxin,omalizumabが適応外で最も多く使用され,26.5%の患者において有害反応(感染症,疲労など)が認められた。
incretinベースの治療と膵癌
Canadian Adverse Reaction Newsletter(Volume 24,Issue 4,October 2014/6pp)
科学的研究によりincretinベースの治療は膵癌発症のリスク上昇に関連する可能性が示唆された。また,incretinベースの薬剤で治療している膵癌の症例がカナダおよび世界中で報告されており,2014年7月31日時点で13例がHealth Canadaに報告されている。膵癌の発症とincretinベースの治療の因果関係は確立されておらず,現在調査中である。カナダにおけるincretinベースの治療にはDPP-4阻害剤(alogliptin,linagliptin,saxagliptin,sitagliptin),GLP-1受容体作動薬(exenatide,liraglutide)があることなどについて記載。
静注methylprednisoloneおよび肝障害
Canadian Adverse Reaction Newsletter(Volume 24,Issue 4,October 2014/6pp)
静注methylprednisoloneパルス療法と関連する急性肝炎などの薬物性肝障害が観察されている。急性肝炎を含む薬物性肝障害発症までの時間は数週間またはそれ以上と考えられる。2014年6月30日時点で4例がHealth Canadaに報告されており,死亡例の報告もあることなどについて記載。
sorafenibと顎骨壊死
Canadian Adverse Reaction Newsletter(Volume 24,Issue 4,October 2014/6pp)
重度の骨疾患である顎骨壊死(ONJ)がsorafenibを使用している患者において報告されている。ONJのリスクを低減するために,患者は良好な口腔衛生を維持すべきであることなどについて記載。