海外安全性情報速報
JAPIC Pharma Report 海外医薬情報（速報）

No.982　2015年5月21日発行

承認関連情報

FDA／MedWatch（2015.5.15）

米FDA，広く使われている新規の2型糖尿病治療薬は血中酸濃度を過度に高めるおそれがあるとして警告 （2015．5．15　RTR・共同） SGLT2阻害剤として知られる新規の2型糖尿病治療薬には，Invokana（canagliflozin）やFarxiga（dapagliflozin），Jardiance（empagliflozin）などが含まれることなど。

FDA／Medical Devices／CDRHNew - News and Updates（2015.5.15）

米FDA諮問委員会，薬剤耐性菌への感染防止で十二指腸内視鏡の洗浄強化を勧告 （2015．5．15　シルバースプリング（米メリーランド州）　DJ・共同，ワシントン　AP・共同） リスクを上回るベネフィットがあるとして使用中止は勧告していないことなど。

安全性情報

妊娠初期における選択的セロトニン再取り込み阻害薬（SSRIs）およびVenlafaxineと先天性欠損リスク：集団ベースのコホート研究，シブリングデザイン

Furu K.（Norwegian Inst. Public Health，Oslo／Norway），ほか BMJ（8008）11／（2015．5．16） SSRIsおよびvenlafaxineへの曝露は心中隔欠損および右室流出路の先天性障害の発生率を上昇させた。

JAMA Clinical Challenge：虹彩異色および片側性睫毛多毛症；1症例の報告

Rao R. C.（Univ. Michigan，Michigan／USA），ほか JAMA 313（19）1967－1968／（2015．5．19） 症例はprostaglandin analogue（bimatoprost）点眼に続発した虹彩色素過剰と睫毛多毛症と診断された。

健常志願者に対するIbogaine 20mg単回投与による薬物動態および薬力学に及ぼすCYP2D6活性の影響：21例における検討

Glue P.（Univ. Otago，Dunedin／New Zealand），ほか J. Clin. Pharmacol. 55（6）680－687／（2015．6） プラセボに比べ，paroxetineによる前処理を受けた被験者では，ibogaineおよびnoribogaineへの曝露が2倍以上高くなった。

健常志願者におけるS1P1受容体モジュレーターPonesimodの三つの異なる漸増レジメン：オープンラベル無作為化クロスオーバー試験

Scherz M.W.（Actelion Pharms. Ltd，Allschwil／Switzerland），ほか J. Clin. Pharmacol. 55（6）688－697／（2015．6） Ponesimodの初回投与後の心拍数の低下が，漸増用量を含め，その後に継続された用量での投与後よりも大きかった。

健常男性成人志願者への2-Arylbenzoxazole UtrophinモジュレーターSMT C1100の単回および反復投与後の安全性，忍容性および薬物動態：二重盲検プラセボ対照Phase I試験

Tinsley J.（Summit Corp. plc，Oxford／UK），ほか J. Clin. Pharmacol. 55（6）698－707／（2015．6） 食後にSMT C1100を投与すると，AUC0-∞およびCmaxが各々4.2倍，4.8倍増加した。

Ketoconazole（Nizoral）とFentanyl（Fentanyl-Jannssen）静注の薬物動態学的相互作用：プロスペクティブオープンラベル無作為化クロスオーバー試験

Ziesenitz V.C.（Univ. Hosp. Heidelberg，Heidelberg／Germany），ほか J. Clin. Pharmacol. 55（6）708－717／（2015．6） Ketoconazoleによって，fentanylのAUC0-∞が133%に増加し，全身クリアランスが78%に低下した。