多発性硬化症患者におけるFingolimod（Gilenya）誘発性リンパ球減少症へのアプローチ：ロードマップはあるか？
Approach to Fingolimod‐Induced Lymphopenia in Multiple Sclerosis Patients: Do We Have a Roadmap?
Jagannadha Avasarala（USC School of Medicine，Greenville／USA），ほか
J. Clin. Pharmacol. 57（11）1415－1418／（2017．11）
Eluxadolineの薬物動態に及ぼす肝障害の影響：Phase Iオープンラベル多施設共同研究
Effect of Hepatic Impairment on Eluxadoline Pharmacokinetics
Thomas C. Marbury（Orlando Clinical Research Center，Orlando／USA），ほか
J. Clin. Pharmacol. 57（11）1454－1459／（2017．11）
重度の肝障害を有する被験者1例において，eluxadoline投与後に可逆性イレウスが発症した。
Monthly Recap of Health Product Safety Information
Health Product InfoWatch（October 2017／6pp）
2017年9月に医療専門家および消費者に対して行われた勧告や安全性レビューの概要。非定型抗精神病薬（aripiprazole，asenapine，clozapine，lurasidone，olanzapine，paliperidone，quetiapine，risperidone，ziprasidone）による睡眠時遊行症および睡眠関連摂食障害，levonorgestrel放出子宮内避妊システム（Mirena，Jaydess，Kyleena）による乳汁分泌の低減，2型糖尿病患者におけるInvokana（canagliflozin）およびInvokamet（canagliflozin／metformin）による下肢切断のリスク上昇，Solu-Medrol Act-O-Vial 40 mgに含有されるウシ由来lactoseによる重篤なアレルギー反応などについて記載。
Health Product InfoWatch（October 2017／6pp）
Erythrocin I.V.とCYP3A4により広範に代謝されるHMG-CoA還元酵素阻害剤の併用は，現在禁忌となっている。この情報はErythrocin I.V.のカナダの製品モノグラフの禁忌の項目に含まれている。横紋筋融解症などのミオパチーのリスクが増大するため，Erythrocin I.V.はHMG-CoA還元酵素阻害剤（lovastatinまたはsimvastatin）と併用すべきでないことなどについて記載。
製品モノグラフの更新：mefloquine
Health Product InfoWatch（October 2017／6pp）
本剤を処方する医療専門家を支援するため，カナダの製品モノグラフの禁忌の項目にmefloquine使用の禁忌に関するチェックリストが追加された。また，患者用投薬情報の項目と患者用情報ウォレットカードに，永続的な浮動性めまい，回転性めまい，耳鳴，平衡障害のリスクが明示された。 医療専門家がmefloquineを中止して別のマラリア予防薬を処方しなければならない可能性があるため，mefloquineの予防的使用中に神経学的症状および／または精神症状が発生した場合は医療専門家に相談するよう患者に通知すべきであることなどについて記載。
製品モノグラフの更新：プロトンポンプ阻害剤（PPIs）［Dexilant（dexlansoprazole），Losec（omeprazole），Nexium（esomeprazole），Nexium 24 hr（esomeprazole），Panto IV（pantoprazole sodium for injection），Pantoloc（pantoprazole sodium），Pariet（rabeprazole），Prevacid（lansoprazole），Prevacid FasTab（lansoprazole），Tecta（pantoprazole magnesium），Vimovo（naproxen／esomeprazole）］
Health Product InfoWatch（October 2017／6pp）
PPIsのカナダの製品モノグラフの警告と使用上の注意，薬物相互作用，作用と臨床薬理学の項目において，臨床検査への干渉の情報が更新された。PPIsなどの抗分泌薬による治療中，胃酸減少のためクロモグラニンA（CgA）が増加する。CgA値の上昇は神経内分泌腫瘍の検査に干渉する可能性がある。この干渉を避けるため，CgA測定前14日間はPPIによる治療を中止すべきであることなどについて記載。
